アイキャンマンスリーレポート2023年9月号

路上の子ども事業 8月18、19日(マニラ)「スポーツを通して成功体験を!」
報告者:フィリピン事務所 柴田康平

3地域の路上の子どもたちと「子どもの家」の子どもたち、計48名に対し、マニラ日本人学校の教師や協同組合カリエのメンバーらが、サッカーとバスケットボールを通して「ライフスキル研修」を行いました。この研修は、チームプレーを要するスポーツを通して、仲間とともに努力することで結果(例:勝利、得点)が得られる成功体験を提供し、自己肯定感の向上を図ることを目的としています。参加した子どもたちからは、「皆で楽しみ、勝つためには、チームワークや協力が大事だと分かった」「今まで大人に優しくしてもらったり、何かを丁寧に教えてもらったりしたことがなかったけど、コーチがすごく寄り添って教えてくれたことが嬉しかった」などの感想がありました。
*「風に立つライオン基金」の助成を受けて活動しました。


スタディツアー 8月23~27日(フィリピン)「12名がツアーで得た学びと決意」
報告者:フィリピン事務所 柴田康平

今夏1回目のツアーには、中学生から社会人まで計12名が参加しました。うち2名は8年前にも参加した方で、協同組合カリエのメンバーらと再会し、その成長ぶりに感動していました。また、日本でアイキャンの街頭募金活動のボランティアに参加したことがある高校生2名は、「自分たちが集めた募金が子どもたちの成長に繋がっていると実感できて嬉しい」と話していました。ツアー後、それぞれが自分にできることを考えてくれ、「自分が学んだことや感じたことを一人でも多くの人に伝えたい」「大学でレポートにして発表したい」「今後も街頭募金を頑張りたい」「家族をスタディツアーに誘いたい」「マンスリーパートナーになって継続的に応援したい」などの決意が聞かれました。


多文化共生事業 8月20日(名古屋)「在住フィリピン人の声を聞き、社会へ」
報告者:事務局長 福田浩之

昨年度、アイキャンは、在住フィリピン人の生活課題に関する調査を行う中で、「サマカナ」という当事者組織が作られると知りました。そこで、在住フィリピン人が自分の経験を語り、同じ境遇にある人と共有する場を作ろうと「多文化共生フォーラム」を共催しました。当事者に加え、サマカナを応援したいという日本人も集まり、計22名が参加する中、「家庭内暴力を受けていても、言語の問題で行政等に相談できない」「子どもが学校で靴を隠されたり、『外国人は日本から出て行け』と言われたりしたことがあったが、学校に言えずもどかしかった。誰かに助けを求めることもできなかった。」などの声が聞かれました。課題解決のための活動を参加者同士で話し合い、サマカナの方針として、言語の問題で声を上げられない人たちの声を社会に届けるために活動していくことが決定されました。アイキャンは、今後もサマカナのような組織や人々の声を聞き、必要に応じて協力していきたいと考えています。
*「赤い羽根ポスト・コロナ(新型感染症)社会に向けた福祉活動応援キャンペーン 外国にルーツがある人々への支援活動応援助成」を受けて活動しました。


【編集者:天羽より】
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