マンスリーレポート2024年10月号

10月16日~21日、協同組合カリエの3名とアイキャンスタッフ1名、児童養護施設「子どもの家」の施設長1名が、遂に来日しました! 滞在中、生活協同組合やパン屋、シフォンケーキ専門店で研修を受けるなど様々な経験をしましたが、このマンスリーレポートでは来日中の2つの活動についてご報告します。

「カリエとの交流会に50名以上が参加!」 10月19日
報告者:日本事務局 庭田美環

 カリエを応援してくださっている方々に、これまでの感謝を直接伝えるため、名古屋市内で交流会を開催し、愛知県内外から53名が参加しました。カリエとはスタディツアー以来の再会という方からは「何年も経っているのに自分のことを覚えていてくれて嬉しい」という声が、初めて会うという方からは「長年紙面でしか感じられなかった彼らの存在を実感できて感慨深い」などの声がありました。
 会の前半は、以前の路上生活やカリエの活動について、メンバーが順にお話しました。今回残念ながらパスポートの取得が間に合わず来日が叶わなかったメンバーのジョネル君もオンラインで登場し、ジョネル君にしか話せない、カリエ設立当初の苦労や想いを語りました。
 後半は4つのグループに分かれ、質疑応答を通して参加者と来日メンバーがより深く交流しました。過去の経験を話しているときに涙ぐむメンバーもおり、参加者からは「これまで想像もつかないような苦労があったのだろうと感じた」との声がありました。それでも、笑顔で仲良く談笑する姿も多く見られ「カリエの絆の強さを感じました。また、一つ一つの質問にとても丁寧に答えてくださり、本当に温かく優しい方々だなと思いました」「カリエと交流して楽しかったし、とても元気をもらいました。他の参加者からも色々な話を聞くことができ、世界が広がった気持ちになりました」などの感想も頂きました。


日本の児童養護施設で学ぶ 10月17日
報告者:日本事務局 藤目春子

 「子どもの家」の施設長マリテスが、岐阜県郡上市の児童養護施設合掌苑を訪問しました。合掌苑の方が今年8月に「子どもの家」を訪問したご縁で、次は日本の施設から学びたいというマリテスの想いを汲み、今回ご招待いただきました。
 設備面で感銘を受けた一つは、就学前の小さい子どもも使いやすいように、背の低い水道や小さなトイレなどが設置されていた工夫です。「子どもの家」に限らず、フィリピンでは最低限の設備しかない施設も多く、その要因の一つは、政府からの補助がないことだとマリテスは考えていました。しかし合掌苑の職員から、全国の児童養護施設長が集まる会議が毎年開かれ、それぞれが抱える課題や実績を共有し、政府への要望について話し合われること、その要望が毎年政府に提出され、実際に反映されたりされなかったりという積み重ねを経て、多くの改善がなされてきたことなどの話がありました。「政府は何もしてくれない」と嘆くのではなく、まずは声を上げ、自分たちの手で変えていく必要があると感じた訪問となりました。


<スタディツアー春のご案内>
フィリピンの児童養護施設「子どもの家」に滞在し、カリエメンバーにも会えるスタディツアーを3月に開催します! 今回カリエに会えた方も会えなかった方も、ぜひご参加ください!
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【編集者:天羽より】
カリエ来日中のその他の活動については、SNSや会報誌でお伝えします。ぜひご覧ください。
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