アイキャンマンスリーレポート2022年1月号


<ボランティア・寄付活動推進事業>「自分では小さいと思う力でも、集まれば大きな力になる」

小さい頃から国際協力に興味があり、先生から「将来は何になりたいですか?」と聞かれると、私の答えはいつも「世界中の人々を助けたい」でした。それは大学生になった今でも変わっていません。そして、大学へ入学してからは、開発途上国の女性や子どもたちへ特に関心をもつようになりました。そんななか、以前アイキャンでインターンをしていた友達から、アイキャンでは、フィリピンやジブチの子どもへの活動や、ごみ処分場周辺地域のお母さんたちへの活動をしていることを聞き、自分の興味のある分野とぴったりだと思い、インターンへ応募しました。
インターンとしての私の主な役割は、フェアトレードショップである「Kaya ko!」(タガログ語でI canの意味)の運営です。「Kaya ko!」では、かつてフィリピン最大のごみ処分場と呼ばれたパヤタス地区で暮らすお母さんたちが手作りした商品を販売していますが、その売り上げや在庫の管理、チラシ作りなどを担当しています。また、販売商品の撮影や、広報のためにSNSへ投稿したり、チラシのポスティングも実施しました。その他、インターン期間中は、国際協力への理解を深めるため、各種イベントにも参加しました。12月には2つのイベントで、アイキャンについて説明する機会をいただき、とても緊張しましたが、自信にもつながりました。
アイキャンでのインターン活動では、このように様々な経験をすることができましたが、うまくいかないこともありました。それは、「Kaya ko!」の売り上げがなかなか伸びなかったことです。8月にオープンして以来、思ったよりも注文数が少なく、販売することの大変さを痛感し、気落ちすることもありました。しかし、そんなときこそ、他に自分にできることはないかを考えるよう心掛けました。12月には、クリスマスに合わせた広報の動画を作成し、SNSで多くの人々に見てもらうことができました。こうした地道な活動により、少しずつではありますが、元々アイキャンとつながりのない新規の方も、「Kaya ko!」の商品を購入してくれるようになりました。さらに、友達が「Kaya ko!」の商品を購入し、「すごく可愛い!」と、気に入ってくれたことがとても嬉しかったです。他にも、フィリピン人の友達が「Kaya ko!」について興味を持ってくれたり、「フィリピンのパヤタスのお母さんたちを応援してくれてありがとう」と言ってくれ、活動へのやりがいを感じました。このように、人とのつながりを大切にし、まずは自分の周りの人々からでも、広めていくことが大切なのだと思いました。
そして、インターン活動中に、「Kaya ko!」の商品を製作をしているお母さんたちから、「この活動を通して生計が向上し、娘を大学に進学させることができました」との声を聞きました。このことから、私たちにとって商品の購入は小さいことかもしれませんが、フィリピンのお母さんやその家族の生活が大幅に変わる可能性があることに気づきました。これが、私にとっての最大の学びでした。インターンとしての活動は、残り1か月ほどしかありませんが、これからも開発途上国の女性や子どもを応援する方法について学ぶと同時に、一人ひとりの小さな力を合わせて、より良い世界を構築していきたいです。

執筆者プロフィール

ICAN日本事務局
加藤 瑛美 ソフィア
愛知県の私立大学で国際協力について学んでいる。事務局インターンとして2021年7月より現職。

 

フィリピン事業>アイキャンスクールの終業式を実施しました

児童養護施設「子どもの家」では、アイキャンスクールとして、学校の勉強の補習や、自習の補助をしています。終業式では「よく読めるようになったで賞」「最も綺麗な字で賞」など、全ての子どもたちに賞を授与しました。フランシス君(仮名)は「先生のお手伝いを最もしたで賞をもらいました。今後も黒板消しや教室の掃除など、先生を助けたいです」と嬉しそうに話してくれました。

 

<能力強化事業(国際理解教育)>コープあいちの皆さまとのオンライン交流会

コープあいちの職員、組合員の皆さま29名と、カリエ(元路上の青少年による協同組合)、SPNP(フェアトレード生産者団体)がオンラインで交流し、同じ協同組合として、質問をし合い、心を通わせる時間となりました。コープあいち組合員の方からは、「イベントで書き損じはがき収集の協力を呼びかけているが、この活動の先にある皆さまと繋がることができて嬉しかった」との感想が聞かれました。