マンスリーレポート2023年7月号

協同組合カリエの能力強化① 6月3・10・24日(マニラ)
「シフォンケーキの新しい味に挑戦!」

報告者:フィリピン事務所 柴田康平

元路上の若者で構成される協同組合カリエは、販路拡大のため、福井県に店舗を構える「Snowcafe」の店主のご指導のもと、昨年度からシフォンケーキの製造・販売に取り組んでいます。これまでのプレーンと抹茶味に加え、パンダン*、バニラ、レモン味のシフォンケーキ作りに挑戦するため、オンラインで研修を実施しました。プレーン以外の味の場合、それぞれの味にするオイルなど追加の材料があるため、味や香りとシフォンケーキの硬さとのバランスが難しくなります。特にパンダンは調節に苦戦し、カリエメンバーからは「追加の材料の適切な量を見つけるのが難しい」との声が上がりましたが、3日目の研修では販売できる質のものを作り上げることができました。
*パンダンリーフという植物。緑色で香りが良く、食品にも使われる。


協同組合カリエの能力強化② 6月30日(マニラ) 
「イベントでシフォンケーキ42個を販売」

報告者:フィリピン事務所 柴田康平

協同組合カリエが、パートナー企業であるCanvaの社内イベントで、上述のシフォンケーキをはじめとしたカリエの商品を販売しました。シフォンケーキは、50個用意して42個が売れ、バナナチップスとさつまいもチップスは、用意した104個を完売しました。シフォンケーキは、初めのうちはあまり売れませんでしたが、カリエメンバーが来場者に、日本で人気のあるシフォンケーキ専門店の店主から指導を受けて製作していることや、商品に込めた想い、自立への熱意などを積極的に説明し、最終的には多くの人に買ってもらうことができました。あるメンバーは「カリエの活動と学校の勉強との両立が大変なときもあるけど、路上で暮らす子どもたちの環境を変えたいという一心で頑張ってきた。努力の結果、自分たちの作ったものを沢山買ってもらえてよかった」と喜んでいました。


国際理解教育 6月2日(東京) 
「講演で感じた想いを形に」

報告者:日本事務局 吉田文

国士舘大学の政治行政学科の学生92名に、フィリピンの路上の子どもたちが置かれた状況やアイキャンの活動についてお話しました。講演後、参加者から「困っている人々を助けたいという人は沢山いると思いますが、それを行動に移す人はとても限られています。自分が今置かれている環境に改めて感謝し、行動に移せる人になっていきたいと思いました。」などの感想を頂きました。あいにくの悪天候で急遽オンラインでの講演となりましたが、感想を聞いて、できることを実践するという「行動」の大切さを参加者に伝えることができたと感じました。また、「フィリピンに行って自分の肌で実感、体感したい」という声も多く聞かれました。9月には国士舘大学の学生さんとともにボランティアツアーを開催する予定です。「何かしたい!」という気持ちを、現地で一緒に形にしていきたいと思います。


【編集者:天羽より】
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