マンスリーレポート2024年8月号

緊急救援活動 「浸水被害の地域で活躍する住民ボランティア」
報告者:岐阜出張所 吉田文

 7月24日、台風3号の影響で大雨が降り続き、マニラ各地で土砂崩れや浸水が相次いだため、フィリピン政府より非常事態が宣言されました。これに対し、アイキャンは同26日から調査を実施し、日頃栄養改善活動を行なっているバセコ地区で29日から緊急救援を開始しました。ちょうど出張で現地にいた私も参加し、初日は約70名の子どもたちへの炊き出しと、約70世帯への食糧・日用品の提供を行いました。
 元々経済的な困難を抱える家庭は、こうした事態をきっかけに勉学を諦めてしまうことも少なくありません。子どもたちの教育を受ける権利を守れるよう、学用品が水に浸かってしまった子ども107名にノート等も提供し「もうすぐ新学期が始まるのに買い直すお金がなくて困っていたので、本当に助かります」などの声がありました。
 全体で延べ634名もの方々に食糧や日用品を提供できたのは、ご寄付を通して応援してくださった皆さまはもちろんのこと、同時に数多くの地域ボランティアの方々のおかげでもあります。自分たちも被災者であるにもかかわらず、物資の運搬や配給の調理、会場の設営等を担ってくれました。彼らの姿から「この地域は私たちが守る」という強い気持ちを感じます。
 私たちは被災した当事者ではないため、この地域の困難や日々の苦しみを完全には理解できません。それでも、想いや目標を共有しながら、彼らの「できること」とアイキャンの「できること」を持ち寄ることで、大きな「活動」が生み出せるのだと、心強く感じました。


国内事業 「岐阜出張所が生まれ変わりました!」
報告者:岐阜出張所 吉田文

 昨年7月に商店の2階を間借りして開所した岐阜出張所ですが、4畳半という狭さで空調もなかったため、人が集まったりイベントを日常的に行ったりするには難しい状況でした。この1年間、どうすべきかを模索してきた中で、築70年の商店の物置きを使わせてもらえることになりました。また、予算が十分にないことも大きな問題でしたが、改修のためのご寄付を頂くことができた上、毎日汗だくで清掃や大工仕事をする私を見かねて、地域の多くの方々が掃除や解体、壁の修繕や床張り、電気配線などに力を貸してくださり、先月遂にアイキャン岐阜出張所が新たに完成しました!
 今後この場所は、人々が気軽に立ち寄ることができて、世界と繋がることや想いを持ち寄ることができたり、その想いを行動に移したり、新しいものを生み出したり、仲間と出会えたりする、新たな活動の場として運営していきたいと思っています。
【岐阜出張所所在地】〒503-2406 岐阜県揖斐郡池田町宮地930 土川商店内


<ご報告&ご協力のお願い>
◆クラウドファンディング、さらなる目標へ向けて邁進中!(8月25日8時56分まで)
「カリエ」来日に向けたクラウドファンディングの目標60万円を達成することができました!
ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございます。ネクストゴールもぜひ応援してください!
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【編集者:天羽より】
フィリピンの被災地での活動でも岐阜出張所の改修でも、地域の方々が自ら協力を申し出てくださいました。その温かいお気持ちを有難く思うと同時に、大切にしたい繋がりだなと感じました。